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文春新書『英語学習の極意』著者サイト

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観劇・読書メモ 13

平成24年12月26日から平成25年4月14日の実況です。項目ごとに、日付を遡る形で記載しています。
ひとつ前の 平成24年9月20日~12月25日 の実況はこちら。
ひとつ後の 平成25年4月15日~7月23日 の実況はこちら。

観 劇:

【観劇マナー】
上演中、
コンビニのビニール袋ノド飴の小袋のシャカシャカ音は、劇場じゅうに響きます。
ビニール袋は手元に置かず足元に。ノド飴は開演前に口に含む。これが大事なマナーです。


250413 木の上の兵隊 @ シアターコクーン  脚本: 蓬莱竜太、出演: 藤原竜也、山西 惇、片平なぎさ
(「井上ひさしも演劇化を望んでいた」 というだけで、井上ひさしブランドで集客してたけど、井上ひさし劇とは違うよ、あたりまえだけど。その顔立ちがすでに演じている、山西 惇さんを起用したのは正解。この劇は動きが少ないからね、顔立ちでも演じないといけないんだよ。片平なぎささんは狂言回し。3人劇だから、いろんなところで再演できそうだけど、ステージの天井が高くないとセットが入らないな。)

250323 会田誠展 「天才でごめんなさい」 連動イベント 劇団★死期 第1部 ゲンダイチコースケの殺人ミュージアム#02、第2部 劇団★死期ワンナイトレビュー 日本泥舟交差点 @ 森美術館 Gallery 1 
(林千歩さんが出演するので観に行った。彼女は第2部でケツベンちゃんの着ぐるみを着て、顔だけでなく存在感すべてがかわいい!)

250317 ミュージカル・スペクタキュラー ノートルダム・ド・パリ @ 東急シアターオーブ  Matt Laurent, Alessandra Ferrari, Robert Marien, Richard Charest, Yvan Pedneault
(英語上演。ロック・バレエといったほうがいいだろうか。アクロバット的な要素も入ったダンスは、ダンス オブ ヴァンパイアやシルク ド ソレイユのノリでもある。Quasimodo を演じるマット・ローランさんに共感。それにしても、役者の英語が聞き取りにくかった。カーテンコールでイヴァン・ペドノーさんが歌の一節をフランス語で聞かせてくれた、そのフランス語のほうがはっきり聞き取れた。
隣のおばばが、上演中に頭をあちこち動かし続けるので参った。右手で目覆いをつくりながら観た。幕間に注意したら直してくれた。)


250316 わらび座 遠野物語 @ 東京藝術劇場プレイハウス  第一部 舞踊詩 「遠野物語」 台本・演出: 栗城 宏。 第二部 舞踊集 「故郷(ふるさと)」 台本・演出: 安達和平、振付: 安達真理
(舞踊詩、舞踊集という名が示すとおり、ストーリーものの演劇にはあらず。第一部・第二部とも前半が間延びしていたが、第二部後半の虎の舞い踊りを頂点とする気合の入った舞踊はみごと。配布された小冊子を上演中にめくって音をたてる退屈客が多かったのは、日頃劇場に来ない人々を動員したからか。)

250311 八月のラブソング @ 下北沢・本多劇場  作: Aleksei Arbuzov、演出: 鵜山 仁、出演: 戸田恵子、加藤健一
(八月といってもソ連時代、昭和43年のリトアニアのリガ。自分の生き方の趣味を貫く女性患者と医者。反発しあったのが、永続する愛のはじまり。世界的にヒットしたラブコメというのも納得。劇中の戸田恵子さんの歌と踊りもチャーミング。原作は昭和50年作 Staromodnaja komedija.)

250310 長い墓標の列 @ 新国立劇場 小劇場  作: 福田善之、演出: 宮田慶子、出演: 村田雄浩(たけひろ)、古河耕史(こうじ)、北川 響(ひびき)、那須佐代子、石田圭祐、小田 豊
(3時間10分、音楽なしの正統派セリフ劇。これまた期待を大幅に上回る出来だった。てっきりコミカルな俳優さんと思っていた村田雄浩さんが、濃厚なストライクゾーンど真ん中を演じて、新国立劇場演劇研修所第1期の古河耕史さんが濃密なセリフをさらりと繰り出してゆく。河合栄治郎教授と、その周辺の人々を描く、昭和32年初演の演劇。昭和38年以来じつに50年ぶりの再演だ。)

250309 ミュージカル ウェディング・シンガー @ シアタークリエ  音楽: Matthew Sklar  出演: 井上芳雄、高橋 愛、彩吹真央、大澄賢也、吉野圭吾、新納慎也、初風 諄
(平成20年、23年に続き三演で、完成度の高い舞台。小柄な高橋愛さんが愛くるしい。若い頃 彼女のような女性を恋することを恋い求めてたよね。彩吹さんが水もかぶっての熱演。ベテランの初風さんへの客席の温かい拍手、そして一挙手一動作の全てがウケる新納さんの女流ボーイぶり。)

250303 Lulu (ルル) @ 東京藝術劇場 プレイハウス内 特設ステージ  作: Frank Wedekind 演出・脚色: Silviu Purcarete  出演: Ofelia Popii, Constantin Chiriac, Cristian Stanca
(期待を大幅に上回るパワフルな舞台だった。出づっぱりでファム・ファタールのルルを演じるオフェリア・ポピさんが足の指先までうつくしい。ぼくが好きな田畑智子さんの感じ。現代絵画のように印象的で、かつナマなましく、ビデオになったら何度でも観たくなりそうだ。ルーマニアの演劇祭で本作を観て招聘を決めた野田秀樹さんに感謝。ルーマニア語上演、イヤホンガイドつき。音楽はピアノ、バイオリンなど3人が演奏。)

250221 新宿未来特使アトム10周年記念 ミュージカル アトム @ 新宿文化センター 大ホール  良知(らち)真次、村井成人、碓井涼子、岡村雄三、三重野 葵
(役者の碓井涼子さんから案内をいただき、2年半ぶりの観劇。前回は 平220620 と 平220703 に観た。(リンクはそのとき書いた劇評) 今回観たら、ストーリーを8割がた忘れていた。心にしみじみ来るさわやかさ。「生きる」 ことを応援するメッセージに満ちたことばの数々。今回公演の最終日 2月24日を以て、大千穐楽となる。良知さんは久々の客演で、歌が不調だったが、大千穐楽には輝ききってほしい。)

250128 トム・プロジェクト プロデュース 熱風 @ 赤坂レッドシアター  作・演出: 桑原裕子、出演: 大西多摩恵、駒塚由衣、斉藤とも子、岸田 茜、林田麻里
(3度目の観劇です。右隣のお客さんが、斉藤とも子さんの中学時代の学友で、新聞で斉藤さん出演のことを見かけて来場したのだとか。斉藤さんのマネージャーさんにお話しして、終演後 斉藤さんに客席に来ていただきました。
ぼくの後ろにサイテーの客。笑わなくていいところでやたらムヒムヒ笑うので、気が散るんですね。開演10分の2度目の暗転で、後ろを向いて 「お客さんね、笑うのはいいんですけど、ちょっと抑えてくれます? 気が散っちゃうんで」 と言ったら、だいぶ改善しましたが。あの席にぼくとバカ客を前後並びで坐らせたのは、舞台の神さまの配剤でしょう。
そのあともこのバカ客は、ときどき手元の紙でシャカシャカ音をたてる。カーテンコールのあと振り向いたら、アンケート用紙がだいぶ埋まってるんですな。あ、こいつ上演中に書いてたのかな? だからもう一言、「お客さんね、上演中に紙をシャカシャカさせないでいただけます? けっこう響くんですよ」 と言ってやりました。太った丸顔の、チープな背広姿、見覚えあり。別の公演でも耳障りだった客です。
案外こういうのが、演劇関係者だったりするんだよね。)


250126 トム・プロジェクト プロデュース 熱風 @ 赤坂レッドシアター  作・演出: 桑原裕子、出演: 大西多摩恵、駒塚由衣、斉藤とも子、岸田 茜、林田麻里
(2度目の観劇です。岸田茜さんの冒頭の叫喚のテンションが初日に比べて落ち着いちゃったかな。斉藤とも子さんの、夫の暴言再現シーンからしばらくが、やはりグッとくる。補助席観劇。)

250123 トム・プロジェクト プロデュース 熱風 @ 赤坂レッドシアター  作・演出: 桑原裕子、出演: 大西多摩恵、駒塚由衣、斉藤とも子、岸田 茜、林田麻里
(岸田茜さんの魅力が全開の舞台。今回は、水着姿に近いナイスバディも存分に見せてくれました。ちらし写真のおすましぶりとは全く別のお芝居となっております。まじめな劇評もブログ本篇に書いていますので、ご覧ください。)

250119 ミュージカル 100万回生きたねこ @ 東京藝術劇場 プレイハウス  作: 佐野洋子、演出・振付・美術: Inbal Pinto, Avshalom Pollak  出演: 森村未来、満島ひかり、藤木 孝
(舞台は、枝史織さんの絵のような絵画美。第1幕は、何度でも生き返る雄猫の遍歴が徒然草的に描かれる。ストーリーがないので、後半がダレた。第2幕は、その不死身の雄猫が雌猫に深く恋をし、そして雌猫と死を共にする。森村・満島ペアが、ういういしい恋を演じる。しりとりをしながら むつびあう2匹に、愛の原点を感じた。数列うしろに上演中に鍵束を鳴らす男がいて、終演後にロビーへ追っかけて注意した。)

250114 音のいない世界で @ 新国立劇場小劇場  作・演出: 長塚圭史、出演: 松たか子、長塚圭史、近藤良平、首藤康之
(4人劇。「ゴドーを待ちながら」 を絵本にした、みたいな芝居。これというストーリーがなく、しかもテンポがゆるいので、退屈。このネタで1時間半はもたない。40分に縮めてほしいな。最後に松たか子さんが歌う新訳の Auld Lang Syne で救われた感じ。)

250112 ミュージカル シラノ @ 日生劇場  音楽: Frank Wildhorn, 出演: 鹿賀丈史、濱田めぐみ、田代万里生、鈴木綜馬、光枝明彦、戸井勝海、林アキラ
(濱田めぐみさんのロクサーヌに心酔した。鹿賀さんも絶好調。シラノは、自己移入と陶酔がいっぺんにくる最高のストーリーだ。)


イベント:

250201 ミュージカル ミーツ シンフォニー 2013 @ サントリーホール 大ホール  オーケストラ: 読売日本交響楽団、指揮: 円光寺雅彦、歌: 石丸幹二、濱田めぐみ、笹本玲奈、田代万里生、Ramin Karimloo
(サントリーホールは。はじめて。コンサートホールの魅力に開眼した。笹本さんはリラックスしていて、お芝居ではカーテンコールのとき以外はなかなか見られない、あの輝くような微笑みを終始見せてくれた。やはり感動を与えてくれるのは、4人それぞれが舞台で演じてきた持ち歌。笹本さん 「オン・マイ・オウン」、石丸さん 「時は来た」、濱田さん “Defying Gravity”、田代さん 「サンセット・ブルヴァード」。帰り、黒座暁楼で。)


観 映:

250410 Anna Karenina (アンナ・カレーニナ) @ TOHO シネマズ日劇  Keira Knightley, Jude Law, Aaron Taylor-Johnson, Alicia Vikander
(映画でありながら演劇の劇場空間を意識的に持ち込んでいて、これがまた観る者の演劇体験脳を活性化させる、心憎い演出だ。女神のようなキーラ・ナイトレイさん。すばらしい女優だ。アンナの夫、アレクセイ・カレーニンをジュード・ローが渋く演じていた。)

250406 MET ライブビューイング2012-2013 Richard Wagner: Parsifal (パルシファル) @ 東劇  指揮: Daniele Gatti  演出: Francois Girard  出演: Jonas Kaufman, Rene Pape, Peter Mattei, Katarina Dalayman
(緩慢な動きのステージだったが血の海の第2幕は圧巻。ワーグナー音楽の集大成というのも納得。最高峰が何たるかを語れるよう、一見の価値はあった。上映時間5時間+休憩2回。平成25年3月2日公演。)

250327 Herb & Dorothy 50x50 (ハーブ&ドロシー ふたりからの贈りもの) @ 新宿ピカデリー  監督・プロデューサー: 佐々木芽生(めぐみ)  出演: Herbert & Dorothy Vogel
(ジャパン・プレミアに岡田忠明さんからのご招待で。アフタートークは、ドロシーさんご本人と、佐々木芽生監督、映画評論家の LiLiCo さん。)

250321 インターミッション The Intermission @ 銀座シネパトス  秋吉久美子、香川京子、小山明子、夏樹陽子、竹中直人、佐野史郎、染谷将太、佐伯日菜子、奥野瑛太、ひし美ゆり子、畑中葉子、寺島 咲、勝野雅奈恵、森下悠里、中丸シオン、中川安奈
(平成25年3月末に閉館となる銀座シネパトス。ときどき前を通るが、ついぞ行ったことがないのを、今になってつくづく後悔した。やらなかったことをこれほど後悔したのは初めてかもしれない。それはぼくが人生の折り返し点に来たということかな。本作は、「映画」 というジャンルそのものへのオマージュ。共感出演の豪華キャスティングだが脚本がいまひとつで、早く終わらないかなという思いがかすめたのは事実。森下悠里さんと中丸シオンさんの濃厚なキスシーンがよかった。チョイ役の古谷 敏さん、老けてないな、いかしてる。)

250313 パリ・オペラ座へようこそ ライブビューイング2012-2013 バレエ Don Quichotte (ドン・キホーテ) @ Bunkamura ル・シネマ  振付: Rudolf Nureyev  出演: Dorothee Gilbert, Karl Paquette
(高度な舞踏が次々に行われる、いい舞台だった。ドン・キホーテとサンチョは、ほんの脇役として踊りのきっかけを提供するていど、いわば口直しに。平成24年12月13日、オペラ・バスティーユ公演。)

250302 Barbara (東ベルリンから来た女) @ Bunkamura ル・シネマ2  Nina Hoss, Ronald Zehrfeld
(昭和55年、東独のバルト海沿いの田舎町。閉ざされた別世界のサスペンスがある。助演のロナルド・ツェアフェルトさんがいい。ちょっと石川禅さんの感じ。意表を衝きながら、あっさりした結末も、いい。)

250212 Cesare deve morire (塀の中のジュリアス・シーザー) @ 銀座テアトルシネマ 監督: Paolo e Vittorio Taviani 兄弟
(イタリアの重罪犯の監獄で実際に行われてきた演劇活動を発展的にドキュメンタリー化。刑務所のさまざまな場所での “練習” が演劇としての完成度で輝く。最初のほうで ややダレたけれど、中盤からぐいぐい惹きこまれた。シェークスピアの「ジュリアス・シーザー」のダイジェスト版でもある。俳優は、負けていられないと思った。)

250131 Starbuck (人生、ブラボー!) @ 銀座シネスイッチ1  Patrick Huard, Julie LeBreton, Antoine Bertraand
(カナダ国ケベック州で平成23年につくられたフランス語映画。ドジにみえて、ほれぼれするナイスガイの主人公がさわやか。恋人役を演じるジュリー・ル・ブルトンさんは、歳なりにきれいなひと。目もとや雰囲気が岸田茜さんに似てる。茜さんの20年後かな。茜さんには、こんな女優として舞台にいつづけてほしい。邦題に共感。助演の若いひとたちも、それぞれに うまい。)

250118 父をめぐる旅 異才の日本画家・中村正義の生涯 @ 東京都写真美術館ホール  プロデューサー・共同監督: 武重邦夫、近藤正典
(昨平成24年2月に練馬区立美術館で中村正義(まさよし)さんの多彩な作品群に深い感銘をうけた。4人分の画業をくぐったひとだと思った。父の足跡を長女・中村倫子(のりこ)さんがたどる構成。威張り腐った権威への媚びを徹底的に拒否する正義さんの歩みにしみじみと共感した。)

241227 Les Miserables (レ・ミゼラブル) @ TOHO シネマズ日劇  Hugh Jackman, Russel Crowe, Anne Hathaway, Amanda Seyfried, Eddie Redmayne, Helena Bonham Carter, Samantha Barks, Aaron Tveit
(リアルで想像力の先をゆく映像が百出するなか、サマンサ・バークスさんのエポニーヌは観るものに想像力の翼を拡げさせてくれた。だから感動した。)


読 書:

<図書館から借りて読了>

250407 中華幻想 唐物(からもの)と外交の室町時代史  (勉誠出版、平成23年刊) 橋本 雄(ゆう)
(足利義満・義持の文化観念にフォーカスする。)

250331 知の逆転  (NHK出版新書、平成24年刊) 吉成真由美 編
(Jared Diamond, Noam Chomsky, Oliver Sacks, Marvin Minsky, Tom Leighton, James D. Watson の6人の碩学へのインタビュー。チョムスキーが案外まともなひと、というか頭のキレがよい人だ。DNAの二重螺旋構造を発見したワトソン氏の ≪いまは、記憶がどのように脳細胞の中に保存されているのかが最大の謎でしょう≫ という一言に首肯。)

250326 ワニの黄色い目 〔下〕  (早川書房、平成23年刊) Katherine Pancol 著、池畑奈央子 訳
(3部作の1作目だが、そもそもまったく完結感がない。う~ん、それも営業戦略なんだろうな。第2作 『カメのスローワルツ』、第3作 『月曜日のリスはさびしい』 へ go!)

250320 ピアニストの脳を科学する 超絶技巧のメカニズム  (春秋社、平成24年刊) 古屋晋一 著
(音楽の感動とセックスの感動が同じ脳部位でつかさどられているという研究結果は、納得感あり。)

250320 母親ウエスタン  (光文社、平成24年刊) 原田ひ香(か)
(主人公の坂下広美が好き。映画で演じてもらうとしたら、広末涼子さんかな。)

250317 ワニの黄色い目 〔上〕  (早川書房、平成23年刊) Katherine Pancol 著、池畑奈央子 訳
(フランスで大ブレークした ラブ コメディー Les yeux jaunes des crocodiles. この本を読んでるとフランスって、濃厚な浮気が社会システムのなかに埋め込まれている感じだね。地の文も、登場人物が次々と入れ代わり立ち代わりの独白で綴られるから、とても読みやすい。)

250315 幕末維新変革史 〔下〕  (岩波書店、平成24年刊) 宮地正人 著
(本書の上巻を読んだときはえらく感心したが、この下巻を読む前に 安藤優一郎 『幕末維新消された歴史 武士の言い分 江戸っ子の言い分』 (日本経済新聞出版社、平成21年刊) を読んで、安藤史観に魅せられてみると、宮地流がやや色褪せて見える。通史部分と人物評伝を交互に編み、勝海舟のような有名人や豪農・菅野八郎のような無名人も、史料を織り込みながら語る。勝海舟への評価がえらく高い。福澤諭吉の佐幕ぶりへの言及が興味深い。史料引用のかなづかいが、いわゆる現代かなづかいに変えてあるのが不愉快。)

250311 タタド  (新潮社、平成19年刊) 小池昌代 著
(ふつうのオトコ、ふつうのオンナの、薄皮をはぎとる術のうまさだ。「タタド」 「波を待って」 「45文字」 の3本の短篇。)

250309 自由市場の終焉 ― 国家資本主義とどう戦うか  (日本経済新聞出版社、平成23年刊) Ian Bremmer 著、有賀裕子 訳
(原題 The End of the Free Market: Who Wins the War Between States and Corporations? 結論は、自由市場主義は国家資本主義に打ち勝つが、国家資本主義も数十年はしぶとく存続するというもの。各国経済、とくに中国経済の分析が簡潔にして周到。国家資本主義は、本質的に国家間が利害対立するため、「陣営」化しないところが我々にとっては救いのようだ。)

250302 [新編] 不穏の書、断章  (平凡社ライブラリー、平成25年刊) Fernando Pessoa 著、澤田 直(なお)
(怪著にして快著なり。ペソアは、ポルトガルの寺山修司といふべし。)

250228 宙(そら)の地図 〔下〕  (ハヤカワ文庫、平成24年刊) Felix J. Palma 著、宮崎真紀 訳
(異星人の支配する世界は絶望的に悲惨だ。H.G. ウェルズが時間移動能者として俄然活躍する。幾度もスイッチバックする巧みな構成技。小説が何をどこまでやれるかを試しつつ、人物の内面を書き込む小説の基本には忠実だ。おみごと。)

250222 はじまりの はじまりの はじまりの おわり 小さいカタツムリともっと小さいアリの冒険  (福音館文庫、平成24年刊) Avi 著、Tricia Tusa 画、松田青子 訳
(これほど何ごとも起きない “冒険話” というのも珍しいだろう。ゆっくりしたカタツムリのスピードで1ヶ月あまりの旅をして、自分の巣に戻って自分の住み慣れた場所とまったく同じ住み心地を “発見” して “感動” するという、人を食った話だが、かりに時間・空間をひたすら直線でとらえるなら、たしかに自分の居所に “戻る” ということは奇跡なのかもしれない。じわりとくる新鮮感覚。)

250221 宙(そら)の地図 〔上〕  (ハヤカワ文庫、平成24年刊) Felix J. Palma 著、宮崎真紀 訳
(H.G. ウェルズの 『宇宙戦争』 の前史を、南極の冒険譚に仕立て、そこにエドガー・アラン・ポーまで登場させる遊び心。ウェルズ自身が異星人の死体と遭遇していたという設定から、彼を取り巻く何人かの個性あふれる人たちとの波乱が始まる。人物がじつによく描けていて、映画化を強く意識しているのがわかる。)

250202 幕末維新消された歴史 武士の言い分 江戸っ子の言い分  (日本経済新聞出版社、平成21年刊) 安藤優一郎 著
(「歴史の必然」 のように教えられ、それを信じ込んできた 明治維新。「公徳心の権化」 のように教えられ、それを信じ込んできた 大久保利通。ところが実は、明治維新というのがボタンの掛け違いの連続から偶発的に生じたといってもよく、大政奉還のあとでさえ徳川慶喜が新政府の重要ポジションを占める展開も十分ありえた、というか、同時代人からみればその可能性のほうが高かった。大久保利通も、自らの思い込みや人物の好き嫌いに左右されつつ、かなり強引に動いていた。一読して、歴史の奥深さが堪能できる。昭和40年生まれの歴史家、文学博士の手になる平易な名著。)

250113 貧乏人の経済学 もういちど貧困問題を根っこから考える  (みすず書房、平成24年刊) Abhijit V. Banerjee・Esther Duflo 著、山形浩生 訳
(インドやパキスタン等の貧困層の 「えっ!?」 と驚くような常識体系。貧しい人々がなけなしのカネをなぜ有効に使えないか、政策的に使われる公費もまたいかにポイントを外しているか、調査に裏打ちされた納得感のある語りだ。方法論しだいで諸国の貧困社会はさほどカネをかけずとも格段に改善進歩の余地ありと希望も湧くが、人々の常識の体系を変えるには地道な作業が必要だ。いちじ脚光を浴びたマイクロ融資が、いわば 「結(ゆい)」 の担保を前提とせざるをえないことなど、なるほど。)

250108 大陸へ アメリカと中国の現在を日本語で書く  (岩波書店、平成24年刊) リービ英雄 著
(岩波の月刊 『世界』 誌に連載された冗長なルポ。それにしても 「わ~い、外人が日本語で書いてるぞォ」 とばかりに副題をつけた岩波の編集者の売らんかなのノリは、いただけない。リービ英雄さんは20年ほども日本に定住しているわけで。)

250106 「安南王国」 の夢 ベトナム独立を支援した日本人  (ウェッジ、平成24年刊) 牧 久(まき・ひさし)
(ベトナムのグエン王朝王族で、仏印時代の独立運動家から将来の独立ベトナムの元首と目されていたクォン・デ (彊柢) 侯。天草出身で、ベトナム市場を軸に広く東南アジアに支店網を繰り出す商社 「大南公司」 を築いた松下光廣。この二人にまつわる歴史を460頁にわたってたどる。日本軍がベトナム進駐にあたってヴィシー政権のフランスの統治を温存し、実際の行政はベトナム人官僚によって行われていたといった、日常のあり姿が語られているのがいい。)

250101 ビジョナリーカンパニー(2) 飛躍の法則  (日経BP社、平成13年刊) Jim Collins 著、山岡洋一 訳
(株価を15年間以上、市場平均の3倍の勢いで上げ続けている11の超優良企業を調べたら、まず経営陣に超一級の人材を据え、規律ある企業文化をつくり、コアとなる業態を明確化していると。ぼくの勤務先に当てはまるのは、規律ある企業文化…だけだな。)

241227 ポルノグラファー  (国書刊行会、平成23年刊) John McGahern 著、豊田 淳(とよだ・じゅん)
(アイルランド生まれの著者45歳のときの作品。The Pornographer は訳せば 「ポルノライター、春本作家」。最初の20ページほどが本スジとあまり関係ない部分で、ここで挫折するひとが多いと思うが、それを過ぎるとぐいぐい引き付けられる。ふたつの愛の遍歴が渋くもリアルに描かれる。)


<積ん読(つんどく)本、ようやく読了>

250221 日本幻想文学集成2 三島由紀夫 (国書刊行会、平成3年刊) 
(橋本治編の三島作品集。「中世に於ける一殺人常習者の遺せる哲学的日記の抜粋」 「志賀寺上人の恋」 「大障碍」 「手長姫」 「女方」 「憂国」 「鴉」 「ミランダ」 「百万円煎餅」。「大障碍」 を、ドラマリーディングしようと思い立つ。)

250216 孔子 (新潮社、平成元年刊) 井上 靖 著
(前半は緊張感みなぎり新鮮だが、後半は冗長で繰り返しが多く、靖 老いたりの感。孔子が、子路・子貢・顔回を好トリオとして世に押し出し、後事を託そうとしていたとは、卓見。)

250209 十階 短歌日記2007 (ふらんす堂、平成22年刊) 東(ひがし)直子 著
(ときどきいいのがある。破調の短歌が多すぎるのが、難。好きなのは10月19日の
現 実 と 真 実 の ご と ブ ラ ン コ は 二 つ 並 ん で 一 つ が 揺 れ る  )


250209 文明論之概略 (ワイド版岩波文庫 平成9年刊、原著は明治8年刊) 福澤諭吉 著
(かなり冗長。半分くらいまで読むとようやく、言葉に慣れた。『学問のすゝめ』 のほうが簡潔で読みやすい。世の中の常識体系を一新して、近代国家の建設者・維持者としての国民を作るのだという気負い。諭吉の名著に相当する本を、中国はついに得ることがなかった。)

250122 華国風味 (ワイド版岩波文庫、弘文堂より初版 昭和4年刊、改訂版 昭和36年刊) 青木正児(まさる)
(後半の、紹興酒の絶品の話や、抹茶の伝統をめぐる史的探索、焼き筍や漬物の話あたりで、がぜん読みやすくなる。極めつけは、夢のような酒家・陶然亭の記。前半の、穀物の食い方を大陸でいかに工夫してきたか、古典引用をふんだんに交えた名物学は、閲読にいささか骨が折れた。感興高まり、ネットで青木正児全集本の古書を2巻見つけて注文した。)

250118 茶の本 (ワイド版岩波文庫 平成13年刊、原著は弘文堂より昭和24年刊) 岡倉覚三(かくぞう) (天心) 著、村岡 博 訳
(茶道の源流を明らかにし、総合藝術として磨かれるなかで華道・美術を洗練していったプロセスが語られる。全篇叙事詩のごとし。)


<平成241226 以降に購入・受領/読了>

250408 できる大人のモノの言い方大全  (青春出版社、平成24年刊) 
(こんな本買うの恥ずかしいけど、ぼくに必要なのも確か。)

250405/261021 戦前の生活 大日本帝国の “リアルな生活誌”  (ちくま文庫、平成25年刊)  武田知弘 著
(戦争史でも階級闘争史でもない、こういう歴史がだいじ。戸主には人格支配的権限もあったが家族の扶養・教育義務があり、浮浪者が少ない一因となった。)

250405/0630 短篇小説日和 英国異色傑作選  (ちくま文庫、平成25年刊)  西崎 憲(けん)
(カバー装画に Remedios Varo の絵を使ったセンスもいいね。)

250405 自選 谷川俊太郎詩集  (岩波文庫、平成25年刊)  谷川俊太郎 著
(岩波文庫に入ったとは、小さな衝撃。「自選」 と言われたら、どの作品をご本人は選ばれたのだろうかと、それを知るためにも買わざるを得ない。詩集 『日々の地図』 のなかの 「間違い」 がぼくは好きなのだが、自選集には入ってなくてちょっと残念だ。)

250325 笑うな  (新潮文庫、昭和55年刊)  筒井康隆 著
(6月の朗読劇画イベントの読み作品探しで買ってみた。短くて、気のきいたのがあるね。星新一より演劇的だ。それにしても昭和の文庫本は字が小っちぇえなぁ。)

250324 「歌舞伎: 江戸の芝居小屋」 展 図録  (サントリー美術館、平成25年刊) 
(もともと芝居とは立ち見するものだったのではないかというのがぼくの仮説。江戸時代の芝居小屋も、最前列の人たちは地面に立ってひしめいて観ているように思えるが、さて。)

250324 歌舞伎がわかる本  (双葉社スーパームック、平成24年刊) 
(ライターによる編集ものだけど、ぼくの知らない“常識”がいっぱい書いてあるので、まずはこの辺から…。)

250324 江戸百夢 近世図像学の楽しみ  (ちくま文庫、平成22年刊) 田中優子 著
(サントリー美術館ショップで購入。)

250324 大江戸観光  (ちくま文庫、平成6年刊) 杉浦日向子 著
(サントリー美術館ショップで購入。)

250322 Leave me alone  (藝術新聞社、平成21年刊) 山崎龍一 著
(作品写真集。あの抱きしめたくなるキャラが今の形になるまでの変遷もわかる。アートフェア東京の Satellite さんのブースで購入。)

250322 横尾忠則全集 全一巻  (講談社、昭和46年刊) 解説: 野坂昭如、年譜: 高橋睦郎
(定価2,900円、今回の購入価格 15,000円。アートフェア東京の小宮山書店ブースで購入。作品そのものは、その後でた図録にも収められているが、若き横尾忠則さん“出演”の写真が230点収められ、時代感覚がつまっているのが貴重。)

250312 The Elements of Style [Fourth Edition]  (Longman Publishers、平成11年刊) William Strunk Jr. 著、E.B. White 増補
(英語文章道の要諦。Strunk の書いた原著は昭和10年出版。当時から名著の呼び声高く、今も大学生必携書という。熟読玩味するつもり。丸善丸の内本店で購入。)

250312 電気のしくみ ― 発電・送電・電力システム  (丸善出版、平成25年刊) 佐藤義久 著
(見開き2ページで1テーマを扱う、読みやすい本。原子力について問題点の指摘が縷々あるが、即時廃止論ではなく議論し納得して使えという立場。再エネの出力変動への対応は、蓄電に頼りすぎず、電力変動そのものを吸収できるように電気の使い方そのものを変えろという立場で、この辺は正論。新人研修の教材として採用しようかと考えている。著者は昭和25年生まれ。)

250312 新インターユニバーシティ 電気エネルギー概論  (オーム社、平成20年刊) 依田正之 編著
(よく出来た本だが、いかにも大学の理系の教養課程の教科書。実務者には必要性の薄い教養事項が挟まれているし、突然に数式が出てきて難しくなったりする。)

250312 しくみ図解 電力供給が一番わかる 発電送電のしくみを通して未来のエネルギーを考える  (技術評論社、平成24年刊) 今泉大輔 著
(電力業の全体像が図・写真も豊富に分かりやすく纏めてある。著者はIT企業にリサーチャーとして勤務した経験のあるライターさんだが、肩書に溺れて空理空論を振り回す学者バカより よほどいい。原発についても現実派。来年度の新人研修の教材として採用しようかと思う。)

250312 電力自由化 発送電分離から始まる日本の再生  (日本経済新聞出版社、平成23年刊) 高橋 洋 著
(韓国やロシアとの国際連系を軸に、アジア再生可能エネルギー共同体をつくれとな。さすが詭弁家の御厨貴教授門下生だけのことはあるな。著者は昭和44年生まれ。)

250312 電力システム改革をどう進めるか  (日本経済新聞出版社、平成24年刊) 八田(はった)達夫 著
(電力逼迫時に電力料金を高く設定すれば問題は解決するという、スマグリ信奉・原発冷淡視の御仁。ささくれ立った肌触りの論述だ。著者は昭和18年生まれ。)

250307 「奇跡のクラーク・コレクション ― ルノワールとフランス絵画の傑作」 展 図録  (読売新聞東京本社、平成25年刊)
(Jean-Leon Gerome の「奴隷市場」と「蛇使い」を見て、図録を買わねばと思った。三菱一号館美術館のショップで購入。)

250304 新・日本現代詩文庫 ワシオ・トシヒコ詩集  (土曜美術社出版、平成19年刊) 鷲尾俊彦 著
(Niche Gallery で購入。思潮社の現代詩文庫で鷲…さんの作品を読んだと思ったは、鷲巣繁男さん。土曜美術社の新・日本現代詩文庫は、字が読みやすくていい。それにしても、既刊50冊50人の詩人、名を聞いたことがあるのは木島始さんと高田敏子さんだけだ。昔は現代詩にはディープに通じていたのに。)

250228 文豪怪談傑作選 三島由紀夫集|雛の宿  (ちくま文庫、平成19年刊) 東 雅夫 編
(「英霊の聲」や「小説とは何か」なども収める。)

250213 ウエノウエ サキノサキ  (文藝社、平成21年刊) 池尻育志 著
(文字のない絵本。紫色のインク画の展開が、何度みてもいい。だいじなひとたちにプレゼントすることにし、さらに5冊購入予定。靖山画廊の池尻育志展にて。)

250208 名画読本 日本画編 どう味わうか  (光文社 知恵の森文庫、平成17年刊) 赤瀬川原平 著
(赤瀬川さんみたいな存在になれればいいなと、最近になって思う。Bunkamura ミュージアムのショップで購入。)

250206 PONS Grosses Schulwoerterbuch Deutsch: Das Rechtschreib- und Bedeutungswörterbuch  (PONS、平成22年刊) 
(すでに持っている PONS Kompaktwoerterbuch Deutsch als Fremdsprache のほうが語学学習には使いやすい。この Schulwoerterbuch は愛蔵したくなる辞書だが、字が小さすぎ。)

250206 丸尾畫報 DX★I  (河出書房新社、平成25年刊) 丸尾末廣 著
(スパンアートギャラリーの個展で拝見した作品も多数収録した画集。)

250206 トーキングヘッズ叢書 (Talking Heads series) No. 53 特集: 理想郷と地獄の空想学 ― 涅槃幻想の彼方へ  (アトリエサード、平成25年2月刊) 
(寺岡政美さんの泰西宗教画式作品を6ページにわたりカラーで紹介し、さらにモノクロ6ページの写真+解説記事がある。寺岡政美さんの浮世絵作品の個展を今年6月に企画しているぼくとしては、大いに注目。)

250205/22 努力が結果につながらない人に気づいてほしいこと  (新潮社、平成25年刊) 
(編集者の篠原通良さんと久々にお会いし、最近編集した本としていただいた。申し訳ないけれど、内容があまりに平凡すぎる。)

250205 洋酒マメ天国  (サントリー、昭和42年刊) 
(3冊の豆本の箱入りを神田小川町の源喜堂書店で購入。うち1冊が、柴田錬三郎 著の 「わが盃の酒飲み作法」 で、諧謔洒脱。ほかの2冊は 「ウイスキー」 「酒の診察室」。)

250204 聚美 第6号 特集: 白隠、王羲之  (青月社、平成25年1月刊) 
(季刊誌。雑誌とはいえ豪華なつくりで、写真のうつくしさもさることながら、ゆったりした字組みの文章がまたよさそうだ。ぎゃらりぃ朋で購入。)

250203 Helmut Newton: V.I.P. Very Important Portraits  (イタリア ミラノ Photology、平成4年刊) 
(Helmut Newton さんの写真集を持っているのだけど、判型がデカすぎてお蔵入りになっている。これはハンディサイズ。清澄白河の古本屋で購入。)

250129 漢詩選8 李白  (集英社、平成8年刊) 青木正兒 著
(酒を愛した漢学者の青木正兒さんが李白の詩をどう解説したか、たのしみで買った。)

250129 青木正兒全集 第4巻  (春秋社、昭和48年刊) 
(Amazon で古書購入。『新訳 楚辞』 『元人雑劇序説』 『元人雑劇』を収める。)

250126 支那近世戯曲史  (弘文堂書房、昭和42年 新装版300部限定、原著初版は昭和12年) 青木正兒 著
(Amazon で古書購入。明・清の中国演劇史。)

250125 青木正兒全集 第9巻  (春秋社、昭和45年刊) 
(Amazon で古書購入。『酒中趣』 『中華飲酒詩選』 『華国風味』を収める。)

250123 青木正兒全集 第8巻  (春秋社、昭和46年刊) 
(Amazon で古書購入。『隨園食単』 の訳文・解説が興味深い。)

250109/0113 我が心の博多、そして西鉄ライオンズ  (海鳥社、平成24年刊) 岡田 潔 著
(昭和21年生まれのトム・プロジェクト主宰、岡田潔さんがはちゃめちゃに駆け抜けた昭和30年代の博多が、きゅっと詰まった本。ぼくはプロ野球に興味がなく、「西鉄ライオンズ」 入りの書名に敬遠していましたが、読んでみると、西鉄ライオンズにまつわる場外のドラマ。本書原作の 「エル・スール」 というお芝居、再演を期待します。)

250107 Chile: Still a paradise; Todavia un paraiso  (Origo Ediciones、平成24年刊)
(チリのサンティアゴに赴任した社の後輩の衣川雅彦さんからいただいた。チリ中・南部は欧州風景とさして変わりないが、北部はふしぎな中東の趣きで別世界。極度な乾燥地帯だからという。英・西対訳本。語学好きのわたしに、うれしいギフトだった。)


CD:
<平成241101 以降に購入>

250124 Alpaerts: James Ensor Suite ・ Meulemans: Plinius' Fontein ・ D'Hoedt: Chroniques breves de la vie bourgeoise.  (KOCH International 平成8年)
(James Ensor といっても、こちらはアンソールの美術作品に触発された別作曲家による組曲。Alexander Rahbari 指揮で、平成7年録音。)

250117 James Ensor: La Gamme d'amour ― 愛の調べ ― アンソール・ピアノ曲集  (Alfa Records, Inc. 平成3年)
(6月の朗読劇イベントでアンソールのピアノ曲も使わせていただこうと思い、ネットで見つけたレアな CD で、アンソールの全ピアノ曲を収録。前田志津さんが編曲し、平成2年6月11日に世田谷美術館で演奏・録音したもの。世田谷美術館への尊崇の気持ちも高まった。)

241130 Mikalojus Konstantinas Ciurlionis: Piano Works performed by Vytautas Landsbergis  (Lithuanian National Philharmonic Society 平成21年)
(リトアニアの夭折の作曲家 Ciurlionis (1875-1911) の作品は、ショパンを思わせる。ピアノ演奏は、ヨーロッパ議会の議員も務める、独立の志士にして藝術家の Landsbergis 氏。森岡書店で購入。)


DVD:

250320 パーマネント野ばら  (デイライト 平成22年作品)
(西原理恵子 作。菅野美穂、江口洋介、夏木マリ、小池栄子、池脇千鶴、宇崎竜童。)


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